藍染めが最近のシルクのストール、スカーフ、シャツ、エプロンに利用される理由

藍染めは日本では手ぬぐいや風呂敷などに利用されている染色技法です。
藍染めでお馴染みの藍という植物はその昔中国から日本に伝来し、奈良時代には既に栽培が行われていたようです。藍の葉を細かく刻み、およそ100日間をかけて発酵させ「すくも」と呼ばれるいわゆる藍染めの元を作り出し、藍染めができるようになります。
すくもの藍の色を出すために石灰や糖分を加えたり、寒いときには温めたり、とまるで生き物のように丁寧に工夫しながら作られます。
藍の産地はインド、中国、タイ、日本でも徳島が細々と藍染めを守り続け、現在でも阿波藍として伝統的な生産地となっています。
現代ではのれんや作務衣、シルクのストールやシャツ、エプロンなど藍染めの落ち着いた色使いは色々な布に使われるようになりました。最近では阿波藍を使った美しい石鹸も登場しています。
量産できる科学染料のインディゴ藍とは趣の異なったルーツの藍染めが注目されているのかもしれません。古くから日本人の生活に密接なかかわりをもって育まれてきた藍染めだからこそ、藍染めの持つ優しい藍色に日本人がほっと和んでしまうのも納得します。

藍の生葉染めに挑戦

藍染めは古くから日本に伝わる伝統的な建て染めという方法を使ってきましたが、最近では自ら藍を栽培し、その生葉で染める人たちが増えています。生葉染めでは木綿や麻は染まらないのですが、絹や羊毛をきれいな水色に染めることができるので人気です。特にシルクのストールやスカーフ、シャツ、エプロン等に利用されます。
建て染めでは出せないような鮮やかな色に染色できることや、藍の葉があればすぐに藍染めができるという便利さから、藍の生葉染めが広まってきたようです。
すくもを個人で作って建て染めを行うのは大変な時間と労力がかかりますが、生葉染めは比較的簡単です。
ナチュラルな雰囲気を醸し出す藍の生葉染めを、たくさんのワークショップやカルチャーセンターなどで体験することが出来るようになりました。
しかし、藍の生葉染めは葉が茂っている時期の7月から9月にしか出来ない、という欠点もあります。生葉を乾燥させて保存する方法もありますが、新鮮な葉がやはり綺麗に染まるようです。シルクのスカーフなどは通常の藍染めとはまた違った、ターコイズブルーに染めることもでき、とても美しく仕上がります。

藍で染めるデニムジーンズ

藍染めといえば、手ぬぐいや風呂敷が有名ですが、最近では、シルクのストール、スカーフ、シャツ、エプロン、デニムジーンズ、さらには、和柄の藍染めTシャツが若い人に支持されているようです。
今まで藍染めというと年配の方が着ているという印象があったのですが、藍染めが若い人に人気の理由は何でしょうか。
ジーンズなどのデニムで店頭で出回っている商品のほとんどはインディゴ染めという科学染料で染められているものです。糸の段階で縦糸の表面だけを染め横糸は染めないため、いわゆる縦落ちという色落ちがはき込むほどに出てきます。ですからはき込むほど色が薄くなってしまうのが事実です。
藍染めのすばらしい点は抽出液に漬けて酸化、また漬ける…という工程を何度も繰り返すため、中まで色が染み込み色が抜けにくいところです。
デニム製品の製作過程にもよりますが、藍で染めたデニムは色落ちの加減がとてもゆっくりで長く楽しむことが出来るそうです。
何しろ藍で染められた服は大量生産では作ることができませんからひとつひとつ雰囲気や趣き、違う表情があるのが素敵です。
世界にたったひとつの自分の洋服を手に出来るのですから、若者からの支持もうなずけます。


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